国立国会図書館デジタルコレクションによる学会誌のインターネット公開についてのご案内

>>【PDF版】

歴史学関係団体各位

新型コロナ感染症への対応で日々、ご尽力されていることかと推察いたします。

日本歴史学協会は、2020年5月23日、新型コロナ感染症への対応の一環としまして、文部科学大臣、文化庁長官、国立国会図書館長をはじめとした関係各所に、公開要望書「国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲拡大による知識情報基盤の充実を求めます」を、賛同いただいた本協会加盟団体の連名で送付しました。

この取り組みはインターネット上でアクセスできる学術研究資料の範囲を広げることを目的としています。現在、大学図書館をはじめとした各地の図書館が臨時休館・一部機能の停止、ないしは利用者の来館が困難な状況が続いています。この状況はいち早く研究成果が求められる若手研究者に大きな影響を及ぼしており、事態の改善が強く求められています。

同要望書では、国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲の拡大を訴えていますが、同時にここに賛同した学会・研究会も、研究成果のオープンアクセス化をすすめることで、さまざまな立場の研究者が研究活動を継続できる環境整備に協力することを表明しています。

さて、国立国会図書館では、通常業務として学術雑誌のデジタル化作業を行っています。すでに同館がデジタル化を行い、国立国会図書館デジタルコレクションに登録されている巻号につきましては、著作権者の同意があれば、以下のいずれかの形で、インターネット公開できます。

1.通常公開

2.一定の公開猶予期間(エンバーゴ)を設定したうえでの公開

どの巻号がすでにデジタル化が終了しているかは、「国立国会図書館オンライン」で確認可能です。もしご不明な場合には、国立国会図書館担当部署につなぎますので、下記の問い合わせ先にご連絡ください。

この間、日本歴史学協会は、国立国会図書館の担当部署と協議し、添付の回答書および同じ内容のグーグルフォームを作成しました。ここには、まだ国立国会図書館でデジタル化作業が行われていない学術雑誌とその巻号につきましても今後のデジタル化作業の対象となっています。ぜひ内容をご一読いただき、ご希望の範囲での公開にご協力いただきたく、お願い申し上げます。デジタル化されていない資料については、ご要望をいただいた後、デジタル化作業の完了とデジタルコレクションでの公開までには、1~3年ほどかかりますことをご了承ください。

また、J-Stageでの公開とは異なり、国立国会図書館デジタルコレクションでの公開は、現時点では、以下の点にご留意ください。

1.全文検索には対応していないこと

2.CiNii Articlesで検索できないこと

3.巻号全体の公開となり、記事単位での公開はできないこと

付け加えまして、論文執筆者との著作権処理については、各々の学会・研究会が対応することもご承知おきください。また、著作権処理につきましては、以下の講演資料をご参照ください。

佐藤久美子「資料デジタル化・公開に伴う権利処理」京都大学図書館機構講演会、2015年12月3日(最終アクセス日2020年9月3日)

もう一点、学会誌のなかには、主に商業出版者が刊行しているために、国立国会図書館の館内の端末での利用に留まっているデジタル化資料があります。つまり、国立国会図書館所蔵の当該雑誌を閲覧するためには、複写物を取り寄せる以外には、わざわざ来館する必要があります。インターネット上でアクセスできる学術研究資料の範囲を広げることを目的とした本取組みにおいて、大きな課題となっております。以下の回答フォームには、この件についても選択肢を設けています。

歴史学をはじめとして、人文社会科学系の学術雑誌の現状として、自然科学系に比べてデジタル化がすすんでおりません。しかし、各学会が会誌のデジタル化をすすめることは、費用の観点から難しい状況にあったかと思われます。

ここで提案する国立国会図書館デジタルコレクションでのインターネット公開は、あくまで選択肢の一つであり、もちろん別な形での公開もあります。ただ、この新型コロナ感染症で直面する現状においては、十分検討すべき対応と考えております。

公開要望書の賛同団体に名を連ねていない歴史系の学会・研究会も受け付けますので、ぜひ前向きにご検討のうえ、一次受付としまして2020年11月末までにご回答くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

回答フォーム

※郵送もしくは電子メールでの回答をご希望の場合には、こちらの>>回答票PDF版をご利用ください。

2020年9月30日

日本歴史学協会

※本件のお問い合わせは以下のメールアドレスまでお願いします。

日本歴史学協会

若手研究者問題特別委員会

nichirekikyowakate[@]gmail.com

※[a]を@に置き換えたうえでお問い合わせください。